巻機山五十沢側,奥利根側の滑降(2/3)  前のページへ

◆3/19(日)晴、午後から次第に曇→雪

連夜の寝不足と前日に遅くなったこともあり今日の起床はフリータイム、出発 は9時30分をまわる。雪堂の中は少ししか明るくならないので、うっかりする と昼まで寝てしまいそう。どこへ行くかを決めないままとりあえず、巻機山へ登 る。

 所々に雲がたなびいているが視界は開け、遠く妙高火打まで見渡せる。白き 峰々が前後左右どこまでも続いて、別世界を形成している。
 本当は天気予報と出発時間から、奥利根側を滑ろうと思っていたのだが、こ の素晴らしい天気で気が変わった、お昼からどんなにゆっくりでも毎時200mは上 れるだろうから17時には巻機山まで戻れる計算で五十沢側に降りることにする 。 

<五十沢への大滑降>
 牛ヶ岳でシールを外し、ここから北に伸びる緩やかな尾根を1780m辺りまで 下る。ここからアイスバーンの急斜面を避けて右の巻機沢沿いに滑る。越後3山 を真正面にする大斜面、快適なフラットなバーンが続く。
 雪は昨日の降雨降雪でやや重く波打っているので快適に滑るのはなかなか難 しいが素晴らしい斜面だ。沢が狭くなる少し手前で再び左から尾根沿いの大斜面 に戻る。この大斜面は開放感と言い、景観と言い、超一級で、正に夢の大斜面だ 。

 少しゆるんだアイスバーンを大きなターンで切って行くのが実に快適。右手 には奥利根との分水嶺の白き山並みがどこまでも続いている。はるか下まで木は 全くなく、真っ白なうねりが見渡す限り続いているのだ。ここは斜度も中急から 中緩斜面と、スキーには一番快適な頃合いだ。
 振り仰ぐと大きな伸びやかな斜面の上の群青色の空に小さな雲が軽やかに流 れていく。どこまでも青と白のまぶしい世界。ゆー(村木)とくー(高木) も歓声 を上げて滑り込んでくる。全くの無木立の広大な超大斜面が標高1200m 辺りまで 続く

 この辺りからに少しづつ樹林が出てくるが、林間滑降も気持ち良い。結局五 十沢の沢音が聞こえ、滝が出ているのが足下に見える870m地点の樹林の台地迄下 り、お昼にする。標高差1080mの大滑降であった。五十沢の対岸は昨日の雨で亀 裂がいっぱい入っている。五十沢を横断して向こう側へ行くこともいつかやりた いと思っていたが、これはちょっと考えてしまう状況だ。ゆーくんは五十沢本流 滑降を考えていたそうだが、実物を見て気が変わったそうだ。
 登りは最初は快適だったが尾根を直登してアイスバーンで苦戦、雪も降り出 し、冷や汗をたっぷり冷やして結局雪洞までたどりついたのは17:40、案の定暗 くなる寸前でちょっと危なかった。夜は今日の大滑降を肴に、ゆーくんの味噌煮 込みほうとうに舌鼓をうつ。ゆーくんがアニメファンであることが判明したりし て盛り上がる。今日も結構遅くなってしまったが明日は大して早く起きる必要も ないからのんびりと雪洞パーティにふける3人でありました。

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