<東 北> 96年6月8日〜9日 前夜発1泊2日

     月山山小屋暮らし     記:古元    概念図は次ページ

メンバー:古元、太田、大石

6月8日 大雪城を滑り清川行人小屋へ

 新木場を出発したのはもう10時半を廻っていた。頑張って走っても寒河江ICを降りたのは2時を廻りねぐらを西寒河江の駅に定めた時はもう3時近かった。

 翌朝ゆっくりと志津に着くともう姥沢の駐車場は一杯とかでバスで姥沢へ、リフトも30分以上待つ大混雑でスタート地点に着いたのは11時を廻ってしまった。やはり前夜のうちに姥沢までたどり着くべきであろう。

photo:小屋に向って滑る → 

四谷川源頭の緩斜面をトラバースし、山頂までの最後は高差150m程ゴロゴロの斜面を登る。山頂で13時過ぎ。東面の月見が原の方へ1本滑ろうと思っていたが予定より少し遅れ気味だし垂直思考が強い我が太田さん大石さんは緩斜面には興味ないようなので、大勢に従い、小屋に早く着いて宴会を優先することにする。

 大雪城の大斜面はやや緩すぎでもあるが、緩急の変化があってなかなか面白い。

雪ががたがたの所を避け、大雪城の下まで来ると眼下の淡い新緑の中に大きな小屋が見えてくる。大斜面の下の沢筋の向こう、尾根の付け根の小高いところに立った大きな小屋目指して下りすぎないよう右側から回り込んで到着。

photo:小屋の周りのカタクリ → 

 戸をあける瞬間には鍵がかかっていたらと緊張したが難なく開き、ほっとする。回りにはカタクリやショウジョウバカマが咲き乱れ、散り掛けた桜がまだ残っている。新緑前線はようやく到着したばかりであった。

 清川行人小屋は名前からして山伏が修行するようなわびしい小屋かと思っていたらこれが大間違い。中は2階建て半吹き抜け構造、詰めれば上下の広間だけで50人以上、小部屋まで使えば100人以上泊まれそうなロッジのような贅沢な作の小屋である。台所には水もありトイレもきれい。湯さえわかせば風呂尾桶まである。

 暖炉には小さな薪ストーブがあり、薪が 山と積んである。大田さん曰く、薪ストーブが小さいのだけが欠点だとのこと。今頃ならともかく春浅い頃や秋は小屋が大きいので少し寒いかも知れない。

未だ3時頃なのに薪割り、山菜探しも終わり、薪ストーブを囲んで大石さん特製の豪華焼き肉パーティが始まる。ビールも一人2L以上、充分だ。

 ひとしきり飲んでは備付けの毛布にくるまって交代でお昼寝、喰ちゃ寝飲んじゃ寝の極楽ぐうたら三昧を楽しむ。山菜のおひたしもできて快適極楽な小屋暮らし。私にとってはすずらん入会以来記録的な極楽状態だ。何回か飲み直しようやく10時に就寝。今回は下界の疲れをゆっくりいやせそうだった。

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